令和3年度 高校生の自動二輪車等の交通安全講習

三ない運動から積極的な安全講習へ

埼玉県は、高校生に「免許を取らせない」「買わせない」「運転させない」という「三ない運動」の盛んな地域だったが、2018年にその運動を終了。その代わりに、高校生の交通安全意識を啓発し、必要な知識や技能を取得させるための交通安全講習を積極的に行なうようになった。今回、レインボーモータースクール和光で開催された交通安全講習もその一環で、免許を取得している県立高校生は参加が義務付けられていることもあり、25人が集まった。

お手本ライディングは白バイ隊員が実演。25km/hから30km/hへ5km/h上がるだけで、マシン挙動は大きく変わるのを実際に体験してみた。
一本橋は各自のタイムを計測。男子と女子でそれぞれ上位のライダーを表彰。副賞としてTシャツがプレゼントされた。今回のトップタイムは23秒6だった。

講習は埼玉県警白バイ隊員による準備運動から始まり、運行前点検、基本となるライディングフォームを解説。その後、一本橋、Uターン、千鳥走行(低速スラローム)、パイロンスラローム、ブレーキング、コーナリング、法規走行という課題に沿って、各自の愛車で練習走行。課題ごとに指導員が個別アドバイスを与えてくれるのだが、そこは若い高校生。飲み込みが早く、周回する毎にライディングがスムーズになるのが目に見えて分かった。

ライディングの後は、交通安全についての座学、AEDを使った救命救急体験を行ない、講習は終了。埼玉県は、乗らせないことから、安全に乗ることを学ぶ方向へとシフトしたが、この流れが全国的に広がればいいなと思った。それだけ若いライダーが、バイクに乗る楽しさを体験できる機会が増えることになるのだから。

心臓マッサージやAEDを体験。慣れない手順に戸惑いつつも、全員が体験。交通社会の一員であるという意識を持つキッカケとして、事故対応を学んでいる。
狭い間隔で置かれたパイロンの間を抜けていく千鳥走行。スポーツモデルは繊細なクラッチワークやバランス修正が求められ、曲がり切れない生徒が多数。
オンロードマシンにオフヘルメットの組み合わせが、一部高校生の間で人気のスタイルになっているのだとか。ぜひオフロードマシンに乗ってほしい……。

開催日:7月26日 開催地:レインボーモータースクール和光
主催:埼玉県教育委員会 共催:一般社団法人 埼玉県指定自動車教習所協会
後援:埼玉県警察本部、一般財団法人 埼玉県交通安全協会、埼玉県二輪車
普及安全協会、埼玉県高等学校安全教育研究会、埼玉県交通安全対策協議会
写真&レポート:ゴー・ライド編集部

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