10月6日発売号の締め切り真っ最中でしたが、2023YZシリーズ試乗会にお邪魔してきました。
テストライダーは渡辺 学選手。長谷川 徹カメラマンから無茶振りに近いリクエストをされつつも、
ビシッと走りで応えてくれるのは、
さすが!
の一言です。
そのインプレッションは10月6日発売のゴー・ライドに掲載しますので、
ぜひご一読いただきたく!
で、締め切りギリギリというより、関係各所にお願いして締め切りを延ばしてもらったので、
ページ作成は突貫作業となってしまいました。ということで、本誌に掲載できなかったことを、
ここで紹介していきます。
新型YZ450Fのクラッチハウジングはアルミから鉄製に変わったのですが、これでもかというほど肉抜き加工されているので、むしろ軽くなっています。クラッチ版を圧着させるスプリングもコイルからダイヤフラムに変更し、トータルで750g軽量化されています。クランクケースもドライサンプ化するために新設計で軽量化も実現。なぜドライサンプ化したかというと、コンロッドのベアリングをニードルベアリングからプレーンベアリングに変更するため。プレーンベアリングはエンジンオイル管理がシビアになるので、そのためにエンジンオイルをきちんと圧送できるドライサンプにしたそうです。で、なぜプレーンベアリングを採用したかというと、高回転でのフリクションロスを減らすためだそうです。で、なぜフリクションロスを減らすのかというと、高回転で+500回転できるエンジンにするため。で、なぜ+500回転させるかというと、その高回転域でのパワーを求める声に応えるため。と、一気呵成に説明しましたが、要はコーナー立ち上がりなどの加速でライバルに負けないため。いやいや、すごいですね。450で高回転のパワーを欲する人がいるなんて、海外はすごいな……。
で、YZ450Fはフレーム新設計されたのですが、穴が開いているのが見えるでしょう。
この穴を開けることで、ライディングフィールがかなりよくなるとのことでした。
穴のあるなしを乗り比べると、国内外のライダーはこぞって穴ありがいいとの評価だったそうです。
で、この穴ですが、コンピュータの解析だけではなく、設計者の勘を元に、位置と大きさを試行錯誤して決めたそうです。最新のテクノロジーだけでなく、これまで培ってきたデータや歴史や伝統を融合させることで新たなモデルが開発されるのが、オフロードマシンの難しさであり面白さであるとのことでした。
今回、エンジンのカットモデルも用意されていたのですが、こちらはYZ250Xのエンジンです。
↑ここ
と書いてある中にボールが入っていて、それがエンジン回転数に合わせて遠心力で動くことでガバナーを動かし、右上につながっているステーが連動してYPVSが作動します。で、このガバナーの作動タイミングをクロスカントリー向けに調整してあるのがYZ250Xです。YPVSは8000回転で開くとのことなので、低速トルクが欲しい時は、アクセルをガバ開けしないほうがいいですね。
というわけで、ゴー・ライドの締め切りも何とか乗り越えました……。
10月6日には発売になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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