FantasticFANTIC 第5話 エンデューロという名のトレールマシン

FANTIC日本代理店「モータリスト合同会社」の野口代表自らが、FANTICへの想いをつづる!

ファンティックの重要なラインナップのひとつが、「エンデューロ」シリーズ。名前から想像すると、ヨーロッパ車によくあるエンデューロレースにそのまま出られちゃうような、レーサーに保安部品を付けただけのすごいヤツ、を想像してしまうかたがほとんどです。でもファンティックのエンデューロは、中身はまったくのトレール&トレッキングマシン。レーシングマシンにナンバーを付けたのではなく、ナンバー付きマシンとして企画、開発されてきた、やさしい4サイクルモデルなのです。

ファンティックのエンデューロモデルは125㏄と250㏄の2機種です。ファンティック・エンデューロ、もしくはXEFと名付けられたこのモデルは軽さが自慢です。保安部品はもちろん最初から装備され、触媒付きのマフラーは環境にやさしく、静か。それでも250㏄でわずか110㎏あまり、125㏄では100㎏あまりと驚くほど軽量に作り上げられました。車体構成はほぼ同一で、大きな違いはエンジンと、それを支えるフレームの一部形状のみという兄弟車です。特徴的なクロモリ角パイプのフレームはしなやかで強靭。スイングアームはアルミ製で軽量、ホイールもハブまで美しく肉抜きされ、さらに切削加工面が鮮やかで高級感ある仕上げです。ヒールガードやチェーンスライダーなどもカラーパーツで仕上げられ、細かな部品にも手抜きの感じられないスタイルが自慢。トリプルクランプはアルミ切削仕上げ。キャバレロ同様、見て美しく、乗ってまた美しい仕上がりは、所有感をそそります。

125㏄に与えられたエンジンは、ファンティックがチューニングを重ねた伸びやかな回転とパワーが特徴的。125㏄にありがちなもたつきや物足りなさとは無縁で、気持ちよく回る扱いやすいエンジンが旅へとライダーを誘います。クローズド・コースを走っても物足りなさを感じさせない作りとしなやかな車体は、まるでレーシングマシンのようです。でも、キャバレロと同型のエンジンですから、安心して使い倒せる耐久性も備えているのです。

250ccキャバレロと同型のエンジンですから、こちらも耐久性とやさしさは折り紙付き。もちろん、排気量相応にパンチの効いた加速はそのままに、伸びやかでストレスを感じさせないエンジンと、それを支える剛性感の高い足まわりが、ロングライドの安心感にもつながっています。

ファンティックのエンデューロ・シリーズは、兄弟車にモタードモデルも揃えています。前後のホイールサイズを17インチ化してロードタイヤを履かせ、ブレーキを強化した他には大きな変更はありませんが、こうしたアスファルトの上でのハードな使いかたにも耐えられるだけの強靭さも備えたシャシーを持つモデル、ということもまたよく分かりますね。軽いだけではなく、安心してお使いいただくことができ、それでいてメインテナンスサイクルも長く、オーナーシップコストが安くつく。じつはこういうトレールマシン、ありそうでなかったはず。これまで手に入るトレールマシンは、林道ツーリングを楽しみたい大人には、帯に短したすきに長しで選びづらかったわけですから、ファンティックに人気が集まるのもよく分かりますね。事実、ヨーロッパではメーカーの予想をはるかに超えた大ヒットで、ナンバー付きオフロードマシンのジャンルではトップセールスを記録。ファンティックの生産キャパでは応じきれないくらいのご注文をいただき、うれしい悲鳴を上げています。日本でもお待たせしがちなこのモデル、気になるかたはお早めにファンティック・プロショップにご相談くださいね!

第11号の34ページからの「Go Rindo!」では、このファンティック125エンデューロで林道ツーリングを行なっています。
旅をしたフリーライターの谷田貝氏も、その軽さと走りのよさは予想以上だったようです。

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