優勝!

先日開催された「トライアル・デ・ナシオン」で、日本チームは「インターナショナルトロフィー」というクラスで見事優勝しました! その模様はMFJのサイトにアップされているので、詳細はそちらを参照してください。

さて、見事優勝を果たした日本チームなのですが、「ワールドチャンピオンクラスじゃ勝てないからランクを下げた」とか、心ないことをいう人もチラホラいるようです……。

なぜ、日本チームがワールドチャンピオンクラスではなく、インターナショナルトロフィーに出場したのか、そのいきさつをMFJに聞いてみました。

日本チームはこれまで、トップクラスのワールドチャンピオンクラスに出場してきました。しかし今年は、日本チームは初めてインターナショナルトロフィーに出場しました。このクラスは世界選手権でいうならトライアル2クラスになりますが、それにはいくつか理由があります。

まず、参加国にクラス選択の自由はあるものの(ワールドでもインターでも、出たいという意思表示はできる)、ワールドに関しては基本前年度の上位5カ国が優先となり、最終的にFIMのトライアル委員会がそのクラスに出場可能かどうかを決めます。

日本はコロナ禍で3年間デ・ナシオン参戦がなく、ワールドに出られるかどうかエントリーしてみないと分からない状況でした。ワールドに出られない可能性もあるので、それだったら確実に出られるインター&ライダーたちの実績を考えてインターを選択しました。

日本チームは、ライダーは小川友幸(ガッチ)・氏川政哉(セイヤ)・小川毅士(ツヨシ)、監督は藤波貴久(フジガス)となりました。選考する際の全日本トライアル選手権ランキング1位と2位(その時はガッチが1位、セイヤが2位だった)と、トライアル世界選手権日本GPでツヨシが日本人最高位(2日間ともポイントを獲っている)だったことからです。トライアル世界選手権日本GPも3年間開催されず、フジガス引退後はトライアル世界選手権GPクラスに日本人ライダーが参戦していないこと。セイヤ・ツヨシともトライアル2の実績しかないこともインターを選択した理由です。

今年のインターナショナルトロフィーのセクションレベルは、全日本でイメージするとだいたいIAクラス相当でした。普段スーパーIAで戦っている日本代表ライダーたちにとってはクリーンして当たり前といった感じですが、それが逆にプレッシャーになっていました。トライアル・デ・ナシオンは、各セクション3名トライしたうち上位2名の成績が反映されます。一人のライダーが5点になったセクションがあっても、残り2人がクリーンを出せば減点0になります。ドイツもかつてワールドクラスに出ていた国、チェコも世界選手権トライアル2クラスのランキング上位にいる選手がいて、優勝争いはほぼ減点なしという少しのミスも許されない状況だったからです。

ライダー、アシスタント、監督、それぞれ勝って当たり前とか、優勝しなきゃいけないとかいろいろなプレッシャーもありました。そんな中で、総合減点数1点というのは、なかなかできない成績だと思います。

私オガPは、日本チームの優勝が偉業であることに異論などありませんでした。むしろ3年ぶりのトライアル・デ・ナシオン参戦で、しっかり実績を残したと驚いたほどです。そしてこの実績が、次のトライアル・デ・ナシオンへの新たな一歩になればと願っています。

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